エッセイ

自分のことを客観視するのは難しい

僕はチビだ。それに気づいたのは中学3年生の頃、友人の「なんかちっちゃない?」という何気ない一言が発端だ。
それ以降もしかすると僕は小さいのではないかと疑い始めた。
そして年に一度の身体測定が残酷なまでに自分がチビであるかを自覚させてくれた。
なぜこんなに気が付かなかったのか。
考えてみると以前までは肩書きがデブであったからだと気がついた。
友人と言い合いになると事あるごとにデブと言われていた僕。
そして自分はデブなんだと自覚し、クラスに1人はいるデブキャラクターへ昇格した。
実際デブと言われてはいたものの、チビでもあった。しかしデブがチビを上回っていて、チビと言われることがなかったことがこれまで自分がチビだと気が付かなかった原因だろう。

そして小学校のときデブだった僕はもう中学生の時にはデブではなくなっていたのだ。
部活を初めて日に日にデブという肩書きを失って行った僕は代わりにチビという名称を与えられたのだ。

自分のことは自分にはわからないものだと聞いたことがある。
この身長というこんなに相対的にわかりやすいものであるのにも関わらず、
気が付かなかないのだから、いかに自分を客観視することが難しいのかと身長から学ぶ僕であった。

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