現在ネットフリックスで配信されている劇団ひとりさん監督の映画「浅草キッド」を鑑賞した。
ビートたけし(北野武)さんの小説「浅草キッド」を映画化したもので
内容はビートたけしさんが浅草のフランス座で深見千三郎師匠に弟子入りし、下積み時代から始まる。
芸人になってからテレビで売れるまでを描くサクセスストーリーであります。
ビートたけしさん役を演じたのは俳優の柳楽優弥さん。
僕がこの映画を見る前にずっと気になっていたことがありまして、それが柳楽優弥さんが「ビートたけしをどのように演じるのか？」ということでした。
１芸人として演じ、たけしには寄せないのか。
はたまたガッツリたけしに寄せるのか。
それは序盤にでてくる営業で行う漫才のシーンであらわになります。
結論を言うとガッツリたけし。
みなさんが想像するビートたけしのモノマネそのままで突っ走ります。
首をこっくりする仕草や、肩と目をピクピク。喋り方までもが見事に再現されている。
劇中でビートたけしが漫才を聞かない客と揉めるシーンで
「ばかやろう！このやろう！芸人だばかやろう！」というセリフ
この瞬間の柳楽優弥さん迫真モノマネで不覚にも笑ってしまいました。
だめだ。年末ガキ使でバスに乗ってくる柳楽優弥さんを想像してしまう。
映画を撮っているとき劇団ひとりも吹き出しそうになったに違いないでしょうな。
ただ、ここからずっと笑ってしまってはこの映画をコント番組として見てしまう。なんとか自分の脳に映画を見ているんだと言い聞かせて、事なきを得ました。
時間の経過につれて柳楽優弥さん渾身のビートたけしモノマネに違和感を抱かなくなり、
さすが実力派俳優。と思っていたのですが、また漫才のシーンがきてたけしが柳楽優弥を上回ってきたのです。
そこで気が付いたんですけど、映画内でのニュートラルなビートたけしの演技には違和感を感じないんですけど、漫才になると急にたけし感が出るんです。
そしてニヤニヤしてしまう。
さらには、ちょこちょこインサートしてくる現在のたけしを演じる俳優さんもいるのですが、
最初「え、本人？」と思い、よくみるとたけしに激似の金髪のおじいさんでその瞬間爆笑してしまいました。
結果すごく面白かったです。いろいろな楽しみ方のできる素晴らしい映画でした。
