エッセイ

陽キャのアトピーを初めて見た

僕、過度のアトピーでして、今ではだいぶマシになったんですが不摂生な生活が続くとぶり返してきやがります。

ですので日々無理のない程度食生活に気を使っています。

根明のアトピー

以前、職場にアトピーの人がいて、普通に「カップ麺」たべてるんですよね。

しかもスーパーカップ!面増量!彼の口に油ギトギトのグルテンの塊が次々と吸い込まれていくのをみて僕は鳥肌が立っていました。

アトピーに苦しんできた僕からすればおせっかいでしょうが、「なんで食事に気を付けないんだろう?」と思いました。

しかも、そいつめちゃくちゃ元気で明るくて、全然肌のことを気にしているように見えないんですよね。

アトピーの大敵、ポリエステルのシャツを平然と来ていますし指に金属もいくつか装着している。絶対かゆいにきまってる!肌によくないものばかりじゃないか。

人にもガンガン話しかけている。そして底抜けに明るい。

まあ本当は肌のこと気にしてるかもしれませんよ?でも縮こまったりしてないんです。

「こいつはアトピー界の星だ」と思いました。

ついにこの日がきたのかアトピーが日の目を見る日が!!

顔から血が噴き出しているにもかかわらず、喋り数が多い、なんということだ。

今まで人生でこんなに底抜けに明るいアトピーを見たことがない。

会話の途中で普通に顔をポリポリ。首をシャコシャコするんです。

角質という名の紙吹雪がぽろぽろ落ちて机の上に積もります。

だめだ、僕は昔先輩のうちで寝ているときに寝ながらポリポリしてしまい、ソファに僕の角質たちが積もっており、「気持ちわるすぎだろ!」と言われてからというもの、

かゆくてもかくのを我慢しているのに、彼は意気揚々と、ポリポリしている。

どうだ、気持ちいいぞ。お前もやってみるか?と言われてるような気持だった。

非常に危険。

誰とどんな言い合いをしても負ける。

「お前そんないうても皮膚ボロボロやないかい!!」

なんていう効果抜群のツッコミを入れられて大ダメージを受けてしまう。

そして仮にそんなことを言われれば、アトピー持ちの僕も傷つく。

アトピーは自虐ネタも通用しない。アトピーを笑うというのは人々にとって非常に不謹慎で、かわいそうな人という認識だ。

やめるんだ!ちゃんと肌を直してからにしろ!危険だぞ!

いやもうお前はいろんなことを乗り越えて、気にしてもしょうがない。治す気もさらさらないというのか?

そんなのだめだ!肌が荒れているときは縮こまって、治ってから本来の自分でいくんだ!

僕の心はそう叫んでいた。

そんなことを思っている僕は人生を楽しめていないのかもしれない。

アトピーを治すのも治さないのも人の勝手だ。僕たちはアトピーと共存していかなければならない。どんな時も何も食べる時もこれはアトピーに悪そうだ。悪化しそうだ。と常々考えている僕には目から鱗であった。

もはや治そうともせず、ありのままで生きていく。

こんな生き方もあるんだなあ。

 

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