エッセイ

エアコン不備の確認にきた不動産屋のお姉さんに僕は仰天してしまうのでした…

ずっと言ってなかった大事なことがあります。

僕の住んでいるアパートの家賃は5万円です。

 

安いでしょ?

 

どうせ寝るだけだからと思い安いところを適当に契約したのですが、

ずっと引きこもっている僕はこの狭さ、そして隣の何人かもわからない外国人の宴の音楽などに悩まされ続け、引っ越しを決意。

しかしだいぶ前にDIYを行ってしまいまして壁が破れたり、鏡をいろんなところに接着剤でくっつけたりとかなり修繕費がかかってしまうことが予想され、

この狭いアパートから脱出できない状況なのです。

もちろん引越をするのは初期費用などもかかりますからね?

 

そんな中、家の命でもあるエアコンが故障してしまったのです。

なんか最近リモコンで温度を調節してもいつも鳴っていたピッという音が聞こえなくなっておりまして、

少し気にはなっていたのですが、今月気温が下がった日にエアコンを消そうとしても消せず、

コンセントを抜くとずっとつかないということになってしまったのです。

 

そこで僕がお世話になっている?管理会社へ連絡をしました。

管理会社の名前は把握していたのでググったのですが、そこに書かれているレビューがひどすぎてかなりビビってしまった次第でございます。

しかし電話をしなければしょうがありませんので即座に連絡。

「エアコンですかぁ?あーちょっとまってくださいね。。。」

20秒後

「あ、えーーっと、リモコンの電池はいれかえましたかぁ?」

「あー、じゃあとりあえず明日そちらに伺いますので」

電話口のお姉さんは電話対応に不慣れな感じでたまにいるあの独特な語尾を伸ばす系人間で少し不快感を覚えましたが、そんなことはまあいいでしょう。

 

次の日、予定の時刻にインターホンが鳴り、ドアを開けるとそこにはギャルの姉ちゃん(不動産屋の人)が立っていたのです。

(なんてえろいんだ…昔見たAVでなんかこんな企画あったぞ…)

アーニャのようにわくわくと心の声が聞こえてきました。

 

「あの、〇〇管理会社のものですぅ。」

「え、修理ですか?」

「いえ、一度確認で参りましたぁ。」

「な、なるほど。」

 

あろうことかこんなギャルが来るなんて…

 

絶対に業者のおっさんがくると思っていた僕は部屋のかたずけを全くしておらず、

えげつない散らかりようです。

床には吸殻や、紙コップ、ペットボトル、五条悟のフィギュア等。

いくら他人とはいえ女性に汚部屋をみられるのは恥ずかしいものです。

しかし、ここは敢えてプラスに考えようと思いました。

 

汚部屋にギャルが来ている。ということに興奮することにしたのです。

思考を切り替えた僕はなんなく平常心を保っておれたのです。

 

イチローが昔、記者に「野球選手にとって一番大事なものはなんでしょうか?」

と質問された際に「平常心ですね。」とおっしゃられておりましたが、まさにそれでした。

 

あのイチロー氏のインタビューを見た時間は無駄ではなかったのです。

と同時に僕はすでにイチロー氏の思考に到達しているのかと感慨深くなりました。

 

「エアコン確認しますねぇ。」

「どうぞ、おあがりください。」

私がギャルに背を向けてエアコンに近づいている間、

思考がイチロー氏の僕は、胸を張ってイチロー氏のような歩き方をしていたかもしれません。

 

「ここです。リモコンを押しても反応しません。」

「なるほどですねぇ。ちょっとリモコンお借りしても?」

 

ギャルはスマホのインカメでリモコンからレーザー的なものがでているか確認しておりました。

僕はその確認作業はすでに済ませており、心の中でそれやったよ!!

と言いたくなりましたし、電話口でも確実にその旨を言ったのですが、忘却のギャルは一生懸命カチャカチャやっているので

なにもいいませんでした。

 

「これぇ。リモコンは生きてますね。」

「え!そうなんですか?そんなのわかるんですね!すごい!」

 

ここでギャルに気を使ったのは僕の下心でしょう。非常に情けないことです。

やるまではなんでも許してしまうのです。

なぜなら今、僕の脳のコックピットには息子たちが乗っているからです。

この息子たちは射精という行為をしないと金玉袋まで戻ってくれません。

しょうがないのです。

あと話しているとソバカスがめちゃくちゃ多いことに気づきました。

赤毛のアンくらいあります。

でもこの鮭フレークのふりかけをかけられたようなソバカスの多さ。

あんまりいなくて逆にいいかも!!

こういうの!こういうのでいいんだよ!

 

「あのぉ、すみませんけど、エアコンの下にある製造番号の写真これで撮ってもらえますか?」

 

お前がとれよ。仕事だろ。と思いましたが、僕はギャルに言われるがままおとなしく写真をとりました。

 

「なるほどっすねえ。てか暑いっすねえ。。」

 

はよせえよ。

 

「ちょっと電話しますねぇ。」

 

ギャルは社内の誰かしらにエアコンの情報を伝え、そそくさに部屋を後にしたのです。

 

いやーいい時間だったなあ。

え、でもこれ結局今日直らないってことか。

 

よく考えるとギャルは写真を撮りに来ただけでした。

それなら電話でもメールでも動画でもこっちから送ればよくないか?

と至極真っ当なことを思いましたがギャルに会えたので満足です。

 

今日の名言

安アパートにソバカスギャルの管理人あり。

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