エッセイ

求人で発見した【ひよこ鑑定士】という仕事

みなさまこんにちは。

失業手当の給付が残り1カ月を切りました。

そろそろ働かなければなあと思い求人を探しておりました。

不動産もいいなあ。でも多忙だろうなあ…

テレワークも捨てがたい。でも人とずっと関わらないともっと呂律が回らなくなりそうだしなあ…

う~む。調べておりましたが結局どれもピンとこず。

すると変わった仕事を発見。

その名も「ひよこ鑑定士」。どうやらかなりの高収入でして、なんと弁護士と給与が変わらないとのこと。

ひよこ鑑定士の気になる仕事内容

ひよこ鑑定士の仕事はひよこをオスとメスに素早く分ける仕事みたいです。

ひよこ一匹につき約4円。熟練の方はひよこを仕分けるスピードも上がるので収入も上がっていくとのこと。

ようやく天職みつけちゃったかもですなこれは。

ラストチャンスかもしれん。

かあさん…おれ…ひよこ鑑定士をするために生まれてきたんだよきっと。

なんで今まで気がつかなかったんだろう。今思えば小学生の時からずっと生き物すきだったじゃんおれ。

僕なら、とびっきりの愛情をもってひよこを仕分けられる。

今振り返ると、ずっと安心安全な鶏肉を国民に届けたい。と思っていました。

そして確信した。

昔、卵アレルギーで卵を食べられなかった僕。

そんな僕が卵の中身であるひよこを仕訳することを生業にするなんて、なんて皮肉なことでしょう。

そういうことだったんだ。今つながったよ。それゆえの卵アレルギーだったんだね。

 

後々知ったのですが、僕、実は卵アレルギーじゃなかったんです。

母親が勝手にアトピーの原因を卵だと思い込んでおり、なんと検査もせず勝手に卵アレルギーとして生きていたんです。

自分が卵アレルギーじゃないとわかったとき、ステロイドを塗りたくったテカテカの顔で僕は母に

「なんで今まで卵アレルギーだと思っていたの?ずっと食べたかったのに。」というと

母は

「なんとなく、卵食べさせたときにアレルギーでてそうだったから。」と。

そんな僕がついに、ひよこ鑑定士に。

いやあ、随分と遠回りしました。ここにくるまで。

いろんなことをしてきました。迷い。悲しみ。苦しみ。

「僕は一体なにもすればいいんだ?」

この問いについに答えが見つかったのです。

「ひよこ鑑定士」という自分の天職をみつけ僕は感動しました。

歓喜のあまり、部屋で一人踊りました。

これから死ぬまで僕はひよこをオスとメスに分けるんだ!!

なんか神様みたいな仕事だなあ。

ひよこ鑑定士になるには

でもひよこ鑑定士になるにはどうすればいいのでしょう。

まずは公益社団法人畜産協会の「初生雛鑑別師養成所」に試験を経て入所する必要があります。

そしてその後試験を受けてそこでパスしたものだけが「ひよこ鑑定士」になれるのです。

さらには海外で活躍することもできるとか!ひょ~!!最高!!!!ぴよぴよ!

善は急げです。

それならばさっそくそのひよこ鑑定士を育てる機関にいこうではありませんか。

と思った矢先、目に飛び込んできた文面。

満25歳以下

  • 初生雛鑑別師養成所の受講資格

受験資格:満25歳以下で、高等学校卒業者または同等以上の資格がある人。身体強健で、視力1.0以上(矯正可)

なんて世界は残酷なんだ。

僕は28歳。独身。そして視力はめちゃくちゃ悪い。

酒でも飲んで忘れよッと…

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